「好きで居続けるもらう」のお話。
ピアノを教えて15年ほどになります。
いつも無力さを感じてきたのが、
小学生高学年になるころになると
習う曲は難しくなるのに、練習にかけられる時間は少なくなり
それと共にレッスンを断念なさる生徒さんが少なからずいらっしゃる現実です。
音楽は心をリフレッシュさせてくれるものであるはずなのに
道半ばで音楽を学ぶことを辞めざるをえない。
とても残念です。
一方、クレールで活動している大人のピアノサークルのピアノを趣味とされている大人の方たち。
「三度のメシよりピアノが好きです♡」とおっしゃる方もいらっしゃるほど
みなさん、ピアノを演奏するということを心から楽しまれていて
また同じ楽しみを持つ仲間として、お互の音楽を尊重されている。
ピアノが人生の友となっていらっしゃる。
今教えている生徒さんたちも大人になったときに、
こんな風にピアノを楽しんでもらえたら嬉しいなと思い描く形です。
ではどのように導けばいいのかな。
やはり
「子どもが弾きたい曲を弾く」
これに尽きると思います。
子どもたちが好き、弾きたいのは、
知っている曲、「ポピュラー音楽」が多いですね。
好きな曲ならば、練習のモチベーションは、
当然上がりますし、目の輝きも違う。
もちろん、クラシックの作品を学ぶのは、
とても大切なことです。
これまでのピアノ教育もクラッシクが主流でした。
段階的な教本に沿って進めていくことが上達の近道でもあります。
でもそこを「好き」って思えない場合、ピアノって楽しめるのでしょうか。
今はYoutuberピアニストやストリートピアノを楽しむ方たちが
ジャンルを区切らないピアノの楽しみ方を教えてくれています。
「好きな音楽で伸ばしてあげる」
表現力やテクニック、リズム感、ハーモニー感…
そうしたピアノ演奏で大切ものを、好きな曲を弾きながらたくさん体験できて、身に付けられるといいですよね。
そのために大切なのは、
「深めていける曲」であること。
なんでもいいのではなく、アレンジも含めて、
その楽譜、その作品から、生徒さんの「今何を、どう伸ばしていけるか?」
これを見極めて、しっかり把握して、レッスンに当たることだと思います。
生徒さんの成長を第一に考え、長く続ける子を育てる。
しっかりとした目標、目的を持ち、
見失わずに進んでいきたいと思います。