「ゆくゆくはピアノをと思っているのだけど何歳ごろから始めたらいいですか?」
よく質問されることのひとつです。
特に年少、年中になると、ピアノのレッスンをスタートするお友達が回りに増えてくるので、気になられるようですね。
私もリトミックをピアノの導入期、いわゆるプレピアノレッスンのような位置付けで取り入れていた時は、3歳のお子さまからピアノレッスンを受け入れていましたが、今は
『年中までリトミックをしていただいて、年長からピアノに進級されて大丈夫です』とお伝えしています。
可能であれば、年長でもリトミックとピアノのレッスンと併用されるとさらにベストなのですが、リトミックとピアノの併用は金銭的なご負担も増えますので、どちらかを選ぶのであれば年長までリトミックをおすすめします。
「その間にしっかりと楽器の購入の為に、ピアノ貯金をしてピアノスタートに向けての環境を整えてくださいね~」と先日もお話をさせて頂いたところです。
まずはリトミックレッスンで豊かな感性と音楽的基礎を育む
音楽教室クレールでは10か月からそれぞれの年齢のクラスがあります。
一番小さいベビークラスをのぞいては、すべてのクラスで毎月の課題を考えてレッスンプランを立てています。
課題(リトミックではサブジェクトと言います)は、
- 音楽の基本となるビート
- 音価(四分音符や二分音符、八分音符)
- ニュアンス(スタッカートやレガート、強い弱いなど)
- ダイナミクス(どんどん強く弱く)
- テンポ
- フレーズ
- ソルフェージュ
他にもたくさんありますが
音楽の中でいろんな活動を経験する事が、豊かな感性(目に見えない力)を育てます。
一見、遊んでいるように見えるかもしれませんが、指導者がしっかりと長期的な視点から毎月のレッスンプランを立てていますので、継続して頂く事で次につながります。
年齢があがると、しっかりと音価につながっていきます。
積み上げてきた、たくさんの経験の自然な流れの中で、子ども達の力で知的理解に結び付けていきます。
決して教え込むことはありません。
リトミックレッスンの継続で、音楽を聴き取ったり表現したりする力はもちろん次のような力が育ちます。
- しっかりとビートがからだに入っているのでテンポがぶれない
- 音価を聞きわけ、感じる心が育っている
- 簡単なリズムを演奏したり、リズム譜にしたりできる
- ドレミの配列や鍵盤での配置がわかる
まだまだたくさんありますが、ピアノのレッスンをスタートするときに、楽譜の見方や音価(音符の長さ)などを指導する必要がなく、簡単にアドバイスをするだけでレッスンの初日からピアノが弾けます。(それぞれの個性はありますが…)
リトミックで育った感性をピアノ(楽器)のレッスンに活かす! そのために…
当然のことながらピアノの演奏には音楽的感性やセンスが必要です。
でもどんなにすばらしいセンスを持っていても、それを表現するための技術がないとそれは発揮することができません。
なので、その技術をに身に着ける為に、日々練習を重ね、レッスンを受けます。
それは、ピアノに限らず楽器の演奏できるようになる為のレッスンすべてにおいて同じかなと思います。
ピアノが弾けるようになる為には、まずは自分の指が自分の思うように動かなければいけませんので、指がうまく動くようになる事を目的としたテキストを繰り返し弾いて練習します。
指が自由に動くようになる為に、指の伸筋と屈筋を鍛える体操もします。
豊かな演奏の為には、打鍵のスピードをコントロールしなくてはいけません。
「打鍵スピードのコントロール??」
すごいですよね。
細心の注意を自分の指に払うという意識を持てるようになると、ピアノの音色が変わってきます。
ピアノを弾くって、案外ストイックです。
自分が思ったように上手に弾けなければ面白くないわけですから、上手に弾けるようになる為にはおうちでの毎日の練習が必須になります。
「ピアノが弾けるようになりたい」というはっきりとした目に見える目標があり、そのために「技術の習得」の為の道筋を作ってあげなきゃいけません。
学びにも順番がある
「物事に順番があるように その年齢の応じて学ぶべき順番がある」
私の大好きな言葉のひとつです。
ピアノのスタート時期については、先生によってそれぞれお考えがあると思いますが、音楽教室クレールでは私のリトミックレッスンにしっかりと通っていただければ年長からの併用、もしくは年長になってからピアノのレッスンに進級して頂いて大丈夫です。
技術の習得(ピアノのレッスン)の前に 豊かな感性を育てましょう!
リトミックレッスンは指導ではありません。
何かをできるように訓練もしません。
指導者がしっかりと目的を持ってレッスンをしていますが、子ども達はきっと遊んでいるとしか思っていないと思います。
遊びながらいろんな力を育む
その経験値の多さが ピアノの演奏にきっと役立つと思います。