先生のブログ

2026.2.22

ピアノは何歳から?と聞かれたら、私はこう答えています

 
「ピアノは何歳から始めたらいいですか?」

教室をしていると、本当にたくさん聞かれる質問です。
そのたびに、私はこうお伝えしています。

 

ピアノは小学生からでも大丈夫。
幼児の間は、音楽を“体験”してください。


幼児期は、指よりも先に育つものがあります

小さな子どもたちは、
まだ長い時間座っていられませんし、
指先も十分に発達していません。

でも、その代わりに、
ものすごく育つ力があります。

それは

・音に反応する力
・リズムを感じる力
・身体で拍をとる力
・人と合わせる力
・「楽しい」と感じる心

こうした、
音楽の土台になる感覚の部分です。

これは、楽譜を読む練習や指のトレーニングでは
なかなか育ちません。


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音楽をシャワーのように浴びる時間

幼児期にいちばん必要なのは、
「上手になる練習」ではなく、

音楽の中にたくさん身をおくこと

歌う、動く、止まる、聴く、真似する。
成功も失敗もなく、
ただ音楽の中で過ごす時間。

私はこれを
音楽をシャワーのように浴びる時間
だと思っています。

この体験が多いほど、
後から楽器を始めたときの吸収力がまったく違います。


本当の基礎力は「見えない力」

保護者の方は、
「基礎をしっかり」とよくおっしゃいます。

でも、私が考える基礎は、

  • ビート感

  • リズム感

  • 音をよく聴く力

  • 集中力

  • 表現したい気持ち

こうした目に見えない力です。

これらは幼児期にぐっと伸びる一方で、
後からトレーニングで作るのは意外と難しい部分です。

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「早く始めた方がいい」という不安について

今の社会は、
どうしても

早いほうが有利
先に始めたほうが安心

という空気がありますよね。

現代社会では人は無意識に

すぐ役に立つこと
すぐに結果が出ること

を求めてしまいがちです。

でも幼児期は、本来

役に立たなくてもいい時間
結果を求めない体験

がいちばん大切な時期だと、私は思っています。


リトミックの時間にあるもの

リトミックでは、

・どう動いてもいい
・間違いはない
・みんな違っていて大丈夫

という空間を大切にしています。

そこでは、
「できたかどうか」よりも、

音を感じているか
楽しかったか
誰と一緒にいられたか

を見ています。

子どもたちは、
評価されるのではなく、
ただ参加しているだけで価値がある存在として
そこにいます。


小学生になってからでも遅くありません

十分に音楽体験を積んだ子どもは、
ピアノを始めたときにとても自然に伸びます。

そして何より、これまでの体験から

「音楽が好き」
「もっとやりたい」

という気持ちを持っています。

練習を“やらされる”のではなく、
自分から向かっていけるのです。


幼児期にピアノ個人レッスンを選んだ方へ

— それも大切な音楽の道です —

ただ、子どもたちは本当に一人ひとり違います。
集団の輪に入ることが苦手な子や、
一対一のほうが安心して力を発揮できる子もいます。

また、幼児の頃から鍵盤に強く惹かれ、
「とにかくピアノを触りたい」という気持ちがあふれている子もいます。

そのようなお子さまには、
幼児期からの個人ピアノレッスンが合っている場合もあります。

大切なのは、方法そのものではなく、
その子が安心して音楽を好きでいられること。

どの入り口からでも、
音楽への道はちゃんとつながっています。

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私が本当に願っていること

ピアノが上手になること以上に、

音楽と長く付き合える人になってほしい

そう願っています。

そのために幼児期には、
まず

みんなで楽しみながら、
音楽をたっぷり体験してほしい。

ビート感やリズム感、
音を聴く力や集中力は、
その中で自然に育っていきます。

小学生になってからピアノを始めても、
決して遅くありません。

むしろ、
しっかりとした土台があることで、
音楽はもっと楽しく、もっと自由になります。